ホームページの管理人になりました――25年目に向けて
2021年6月7日


24年前の第1回「直言」のこと

199612月、広島大学から早稲田大学に着任した年の終わりに、ある方から「先生、ホームページをつくりませんか」という電話があった。1995年に「Yahoo!」が誕生して間もない頃である。私は長らく親指シフトキーボードのワープロ専用機で原稿を書いていたので、自分のホームページを出すことにリアリティがなかった。「これからホームページは重要になります」といわれ、ボランティアでやっていただけるということで、軽い気持ちで応じた。何か文章を書いてくださいというので、19961217日に起きた在ペルー日本大使公邸人質事件について、原稿用紙1枚程度の文章を書き、その方にメールで送った。それが翌年13日にアップされたホームページの直言「ペルー大使公邸人質事件について」となった。同時に、「平和憲法のメッセージ」のカバーページも出来た。そこに掲げた言葉は、19959月に東京で開催された「国際憲法学会世界大会」における青島幸男東京都知事(当時)の挨拶の一部である。

 

翌週、また文章を書いてくださいといわれて、2回目の短い原稿をメールで送った。以来、毎週一本の原稿を送り続け、ホームページにアップされていった。ペルー事件は97422日、軍・警察の特殊部隊が突入して、投降したゲリラまで殺害して「解決」したが、これを17回目の直言「ペルー日本大使公邸の大量虐殺」で問題にしたところ、この写真にあるように『琉球新報』97430日付で紹介された。

 

2003年には、それまでの「直言」をテーマ別に分けて単行本としても出版した『同時代への直言―周辺事態法から有事法制まで』高文研、2003 )。

 

 

20151214日には、連続更新19年、1000回を超えた(「「歴史の危機」のなかで」)。この1000回記念では、反響まで伝えた。冒頭右の写真は、『東京新聞』20151229日付の「1000回」時の紹介記事である。『北海道新聞』2016年1月12日付の「ひと」欄でも紹介された

 

 

ブログもツイッターもやらない

今回で1290回目の更新となった。週1の更新なので、平均して年間52本の「直言」を245カ月の間、一度も休むことなく更新を続けてきたことになる。私はパソコンやデジタル関係のテクニカルな面が弱いため、この間、12人の管理人にお世話になった。特に第3代の小倉大氏(19992003年)、第4代の藤井康博氏(2003年~2009年)、第912代の望月穂貴氏(2013年~2015年、2019年~20216月)には、長期にわたって管理人を務め、このサイトの維持・発展に寄与していただいた。この機会に、このホームページの技術スタッフ(管理人)と推敲の任にあたっていただいたすべての方々にお礼申し上げたい。

 

1回のホームページ更新では、素材や文章表現にこだわる。2007年頃から普及し始めたブログにも手をつけず、ネット上に文章を出すことについて自らに「ハードル」を課した(直言「雑談(70)ブログをやらないわけ」)。また、2010年代からSNSが普及して、同業者もツイッターをやるようになったが、私は、140字で瞬時に情報が行き交う世界とは距離をとって、ホームページの週1回の更新にこだわってきた(直言「雑談(123)「140字の世界」との距離」)。これからも、特別の事情が生じない限り、ブログやツイッターには手を出さないだろう(更新のお知らせは継続する)

 

よちよち歩きの管理人

さて、今回から、この「早稲田大学 水島朝穂のホームページ」は、私自身が管理人を兼ねることになった。40代の若い頃にやらなかったことを、古稀を前にしてやろうというのだから無謀ではあるが、連続更新1500回目となるのが2025年となるため、定年退職(20243月末)を見越した準備でもある。

 

この作業のために、長年にわたって管理人をやってくれている望月氏に技術的な伝授を受けた。管理人の仕事がいかに大変かということを実感した。文章を書き上げたあと、自分でhtml文書にしなければならない。これまでの管理人の皆さんの苦労がしのばれた。望月氏は4年前に、管理人としての苦労や思いを「管理人からみた「直言」―運営の難しさと課題」として文章化している(直言「雑談(113)「直言」20年のこと管理人の視点から」参照)。そこでは、望月氏でなければ対応できないさまざまな困難や問題点、課題が書かれている。私が毎回の「直言」を独力でアップできたとしても、このホームページを守っていくには力不足である。

 

いろいろな「問題」

56年前、望月氏が迅速に対応して事なきを得た出来事について紹介しよう。

「・・・まず2014年には、サーバー上にスパムファイルを追加され、一時はGoogleのサーチエンジンに、疑わしいサイトとされたこともあった。ただちに管理会社に連絡してスパムファイルを削除したが、こういう評価をつけられるとホームページの信頼性がガタ落ちになってしまうし、検索エンジンで見る人が不安に思ってアクセスを控える可能性がある。意図的な攻撃だとすれば、直接ホームページをDoS攻撃などの手口でダウンさせるよりも悪辣な手口といえる。

 

ほぼ同様の手口が、2016年にも使われ、この時はデータがパンクして一時更新に支障をきたした。この時もすぐさま削除などの対応をとったが、おそらくこれが原因でいくつかのウェブサイトの信頼性評価サービスにマイナス評価を付けられてしまった(対処したので既に評価は戻っている)。これとの関連があるかどうかは断定できないが、昨年から官公庁のネットワークから「直言」の閲覧が出来なくなっているという問題がいまも続いている。官公庁のネットワークは大幅にセキュリティが強化されたようで、かなり多くの一般のウェブサイトが閲覧できなくなっていると聞いた。2000年頃に様々な官庁のページがハッキングされていたのをリアルタイムで見聞していた私からみると隔世の感があるが、「直言」もセキュリティ対策をぬかりなく進めていきたいと考えている。・・・」(「管理人の視点から」より)

 

内外ともに重大な事件が起き、国会の会期末(616)を控えて、今回論ずる予定で書き始めていたテーマも複数ある。特に3カ月前に急浮上して、『北海道新聞』228日付でその怪しさと危なさについてコメントした「重要土地等調査法案」の問題がある。もはや「利権」以外に五輪開催理由がなくなっても強行突破しようとする菅義偉政権が、611日のG7サミットを契機にどのような「転進」を行うか、625日の東京都議選告示を前に、「危ない都知事」(「直言」2020810日の言葉)がどんな奇策にでるか。623日に大阪地裁での「赤木ファイル」公開を契機に、「モリ・カケ・ヤマ・アサ・サクラ・コロナ・クロケン・アンリ・・・にとどまらない安倍晋三政権の「影と闇」「悪業と悪行」の数々が、さまざまな形で表に出てくる可能性がある。すべては930(自民党総裁任期)1021(衆院議員任期満了)を軸に、一つの問題だけでも急速に「政局化」していく可能性をはらんでいる。まさに激動の週が始まるが、今回はあえて「管理人第1回」のご挨拶をアップすることにしたい。

 

いろいろな困難があっても、顧問の皆さんの助けを借りながら、これからも、淡々と週1回の更新を続けていきたいと思う。以上、住人と管理人を兼ねた第1回の挨拶でした。

  


  

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